ムスコとムスメが、かわいいかわいい4歳と3歳だった夏のこと。
家族で那須高原に遊びに行き、茶臼岳に登った。
茶臼岳は那須観光の定番だから、行ったことのある方も多いだろう。
ロープウェイを使えば、4分ですいっと標高1700メートルまで運んでくれる。
そこから山頂までは、標高差200メートルほどだ。
お客さんはたいてい、軽い気持ちで登り出す。
「せっかくここまで来たんだから、山頂、行ってみる?」
管理人一家も、軽い気持ちで登り出した。
今は「趣味が山登り」と豪語する管理人だが、
当時はまだ山を知らなかった。
軽い気持ちで、足元は全員サンダル。夏だったもんで。
サンダルで粗い砂地に火山岩がゴロゴロの地面はとっても歩きにくい。
やがてあたりは岩ばかりになり、さらに歩きにくさは倍増する。
内心「この子ら、だいじょうぶかいな」とやや心配になるが、
4歳と3歳の幼児ふたり文句ひとつ言わず(
言えず?)、その歩きにくい岩ゴロゴロの斜面を親に手を引かれて黙々と歩いた。
やがてなんとか山頂に到達し、そのまま下りればいいのに、すっかり楽しくなった親たちは
「噴火口を回るコースがあるって。 それ、行ってみる?」
子供に意見なんか聞かないもんねえ。
硫黄の臭いがムンムンする中噴火口をぐるっと1周して、
子供の足なので2時間以上かかっただろうか、
ようやくロープウェイ駅の近くまで下りてきた。
さすがにちょっと疲れたかも。
ムスメ(妹)もここに来て、ちょっとグズグズ言い始めた。
近くにいたおばさんが、感に堪えたようにウチの子供たちを誉めた。
「あらあら〜!!小さいのにえらいねえ。よく頑張ったねえ〜!!」
そのとたんである。
それまで「疲れた」とも「いやだ」とも言わずに、ただ黙って歩いていたムスコが、
いきなり顔をぐしゃぐしゃにして
「ぶわーーーーっ!!」と泣き出したのだ。
ありゃー!
そして次の瞬間、下のムスメもお兄ちゃんに倣ってハゲシク泣き始めた。
「ぶぎゃあーーっ!!」ありゃりゃりゃー!
ぶわーっおいおいおい。
ぶぎゃーっおいおいおい。
ぶわーっおいおいおいおいおいおいっ・・・よっぽど辛かったのか、疲れたのか。
・・・・大合唱。
管理人は、この時のことを思い出すと今でも胸が熱くなる。
妹が泣かずに頑張ってるのに、自分が先に弱音を吐くわけにはいかなかったお兄ちゃん。
辛くても、頑張るしかなかったお兄ちゃんの、その気持ちを思うのだ。
堰を切ったように泣き出した4歳のムスコは、その後しばらく泣き止むことができなかった。
「えらかったね。えらかったね。よくがんばったね○○」
そんなムスコも、もう28歳。
こんなけなげさを、彼は今でも持ち続けていてくれてるだろうか。
その思い出の茶臼岳に、ラク太。
ロープウェイは使わず使えず、
徒歩で制覇しました!
(耳がピカチュー)標高1915メートル。
次は2000メートル峰、行くでー!!